2. 自分で調べてたどり着いた慢性リンパ性白血病という病名
形成外科での経過観察の診察のときに、再度内科を受診するように言われました。そこで、眼瞼下垂の手術から約2か月後、夫が通院している消化器内科のクリニックを受診しました。血液検査を受けたところ、白血球の数は形成外科での結果と同じ程度に高かったのに加えて、リンパ球の割合が高く、形にも異常があることが分かりました。先生からは早めに専門の病院を受診するように促されて、市内の血液内科の先生がいる病院を紹介されました。
また、消化器内科の先生からは血液検査の結果を元に「白血病ではないか?」とも伝えられました。もともとインターネットで調べごとをする習慣もあったため、検査の結果をもとに調べてみたところ、慢性リンパ性白血病の可能性が高いのではないか?と考えるようになりました。当時の心境として、慢性リンパ性白血病は急性白血病などと比べると進行がゆっくりな病気だということも自分で調べて分かっていたため、白血病という病気の名前にショックを受けたというよりも、安心したという気持ちの方が強かったです。ただ同居していた夫と子供に病気のことを伝えるととても深刻に考えてしまった様子で、「絶対に白血病ではないよ」などと言って病気の受け入れができていないような印象を受けました。そのような夫や子供の様子を見て、かえって私自身は冷静になれた気がします。
3. 思った通りの診断だが頼りない担当医。転院を決意
紹介を受けた市内の血液内科の先生を受診して、追加で血液検査を受け、『慢性リンパ性白血病』の確定診断を受けました。自分としては思っていた通りの結果だったので、あまり衝撃を受けるようなことはありませんでした。慢性リンパ性白血病の病気に関しては説明用冊子をいただいて、冊子に沿って説明がありました。治療方針に関しては、確定診断時点では症状もなかったため経過観察でよいと言われました。
先生が病気や治療方針の説明をしているときに、先生から「とても珍しい病気だ」とか「よくわからないけれども頑張りましょう」といった発言があり、引っ掛かりを感じ、「もしかしたらあまり慢性リンパ性白血病の患者を診たことがないのではないか?」と思いました。そのため確定診断を受けた病院の2人の血液内科の先生に、慢性リンパ性白血病の診察経験を聞いてみました。すると、片方の先生は慢性リンパ性白血病の患者を診ることが初めてで、もう片方の先生は2年前に経験があるが現在は診ていないということでした。そのような経緯があり、確定診断を受けた市内の病院に頼りなさを感じるようになりました。また夫や子供からの後押しもあり、他の病院を受診することを考えました。
親戚の医師に相談したところ、診療実績の多い病院(居住地からは離れた県外の病院)を勧めてくれました。その後、血液内科の主治医に転院希望を伝えて紹介状を書いてもらい、希望の病院を受診できることになりました。
親戚の医師に勧めてもらった病院を受診したいと思った理由の1つとして、その病院が慢性リンパ性白血病だけでなく、様々な種類のがんに対する診療実績も多いという点に魅力を感じました。インターネットを使用して自分で調べたところ、一度がんになった人は別のがんになる可能性が高いという記事を読んだことがあり、また親戚でもがんを患った人が多かったため、自分自身が他のがんになる可能性についても心配でした。もし他のがんになった場合に、慢性リンパ性白血病でそちらの病院に通院していればすぐに良い治療が受けられると考えました。