再発・難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)とは?
慢性リンパ性白血病(CLL)は治療がうまくいったように見えても再発するケースがあります。また、治療が十分に効かない難治性といわれるケースもあります。このページでは、CLLの再発・難治性についてご紹介します。
慢性リンパ性白血病(CLL)の再発:いったん良くなった病状が再び悪くなること
治療が効くと、CLL細胞は少なくなり、症状も出なくなります。しかし、治療がうまくいったように見えても、残っていたわずかながんが再び増殖して症状も出てくると「再発」という状態になります。CLLの場合、最初の薬物療法で完全奏効または部分奏効となって6ヵ月以上経ってから、再び症状が出現し積極的な治療が必要になったときに「再発」と判断されます1,2)。
再発時期によって治療が変わる場合がある1)
最初の治療~再発までの期間は、次に選ぶ治療に影響を及ぼします。
最初の治療~ 再発の期間 |
次の治療 |
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2~3年以内 |
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2~3年以降 |
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難治性(治療抵抗性)の慢性リンパ性白血病(CLL)
難治性、または治療抵抗性とは、治療を始めても改善がみられず、治療効果が安定または進行と判定される、もしくは直近の治療終了から6ヵ月以内に再び症状が出現したとき、「難治性」となります(治療効果判定についてはこちら)。また、薬の副作用のために治療ができなくなったときも難治性とされるときがあります。
難治性と判断された場合は、初回とは異なる薬剤を使って治療していきます。
※再発・難治性とも、初発のときにおこなったfitness(詳しくはこちら)や遺伝子検査などの確認もあわせておこなわれ、患者さんに合った治療を選んでいきます。
- 1) 日本血液学会編: 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版. 金原出版, 2023, p.149
- 2) 国立がん研究センター:がん情報サービス 一般の方向けサイト 転移・再発
https://ganjoho.jp/public/support/saihatsu/index.html [2024年1月29日アクセス]