慢性リンパ性白血病(CLL)の疫学
日本ではまれな病気と言われている慢性リンパ性白血病(CLL)ですが、海外との発症率の違いや発症の原因などはあるのでしょうか?このページでは、CLLの疫学についてご紹介します。
日本では慢性リンパ性白血病(CLL)はまれな血液疾患
日本では、2003~2008年での悪性リンパ腫全体のうち、CLL(SLL)の割合は3.2%とされています1)。
ちなみに、米国などでは、CLLになる人が日本より多いといわれています(白血病全体の30%ほど)2)。統計のデータからCLLの特性をみると、
- 白人がかかりやすい3)
- 女性よりも男性のほうがかかりやすい3)
- 高齢者に多い:CLLと診断されたときの年齢(中央値)は70歳というデータがある4)
ということがわかっています。
慢性リンパ性白血病(CLL)の原因はよくわかっていない
CLLの原因は、今のところよくわかっていません。
人種や家族性、遺伝子など、原因解明のための研究が続いています。
- 1) Chihara D, et al. Br J Haematol. 2014; 164(4): 536-545.
- 2) 永井正:図解でわかる 白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫, 東京, 法研, 2016, p.126
- 3) Awan FT, et al. eds. Hematology: Basic Principles and Practice. 7th ed. Philadelphia, PA: Elsevier, Inc.; 2018: 1244-1264.
- 4) Union for International Cancer Control. Chronic Lymphocytic Leukemia. World Health Organization. 2014: 1-8.